3Dファミコンゲーム「ソリドニア」ってなんだ?!
今回、当ブログでは珍しくファミコンソフトについて書いていこうと思います。
ディスクケースの調査をしている過程で「ソリドニア」という単語にぶち当たりました。そっちの方が面白そうだったので、みんなを巻き込んで調査をした記録です。
大掛かりなテーマになったのでチームを組んで調査と考察に当たりました。
調査メンバー(五十音順)
石之丞 オロチ selfvolt 市長queen BAD(筆者)
資料・調査協力: あかみどりさん 、ナポりたんさん 、ノヒイジョウタさん
長くなりそうなので今回の記事では、なぜソリドニアに出会ってしまったのかという部分に焦点を当てて書いていきます。
事の発端はいつものファミコンケースに関する調査
【モリガング ディスクカード30?】
— BAD君@ファミコン周辺機器 (@BigAfroDogg) 2018年10月17日
ディスクを30枚収納できます。
夢工場ドキドキパニック版があったとは。てっきりマリオ2だけだと思ってました。裏にラベル跡があるので市販品なのかな。
昔持ってたとか、些細な事でも良いので情報いただけると嬉しいです#ファミコン #レトロコンシューマー愛好会 pic.twitter.com/9OaYjxJGYb
夢工場ドキドキパニックのディスクケース。こいつはモリガングのディスクカード30シリーズのはずなんだけど、発売や販売情報が見つかっていない。チラシに掲載されているマリオ2版と比べて見かける数が極端に少ない。
ドキドキパニックのケースは市販なのか非売品なのか?これを手にして以来ずっと気になっている。
そもそも夢工場ドキドキパニックとは
フジサンケイグループと関西テレビ放送主催の「コミュニケーション・カーニバル 夢工場'87」(以下、夢工場'87と記述) から派生したメディアミックス戦略の一環で、任天堂が開発・フジテレビが発売したディスクシステム用のソフト。プロデューサーはマリオでおなじみの宮本茂氏という肝入りのソフトだ。夢工場'87のオリジナルキャラクター・イマジンファミリーを起用している。
一方、海外ではキャラクターをマリオに置き換え、マリオ2としてNESでリリースされている。日本のマリオ2とは別物だ。さらにややこしいことに、NES版マリオ2を日本ではスーパーマリオUSAとして発売。
こういった経緯でゲーム内容が似ているので、スーパーマリオUSAは「夢工場ドキドキパニックのパクリ」と誤解される事もある(笑)が、夢工場ドキドキパニックを基として進化しているというのが本当のところ。パクリも何も、任天堂が開発しているのだ。
余談として、夢工場ドキドキパニックはNES版マリオ2のルーツとして海外のマニアから熱い視線が注がれている。
ケースの販売情報を探そう
さて、予備知識はこのくらいにして。夢工場ドキドキパニックのケースに話を戻すと、ゲーム雑誌は対象が多すぎるので調べ切れていない。
手っ取り早く関連の「夢工場'87」から手を付ける事にした。イベント会場の物販で販売されていたかも?という寸法だ。
夢工場'87におじゃまします
まず夢工場'87グッズの中でも比較的手にしやすいガイドブックから。
東京・大阪会場の案内図と各パビリオンの詳細が記されている。1987年7月18日発行とあるので当日に会場で手渡されたものだろう。これを見てどのパビリオンに行くか相談しながら会場を歩く、といったシーンが想像される。
問題の物販は「楽市楽座」という名称で各館に散らばっている。残念ながら販売品のリストまではなかった。ケースに関しては別の資料に持ち越し。
とりあえず他に何か面白い事は書いてないだろうか。。
そしてソリドニアとの出会い
3Dファミコンゲーム「ソリドニア」!!??
日本初登場。画像が飛び出す驚異の立体ファミコン。
これは。。ファミコン3Dシステム対応として最初のソフト、ハイウェイスターに先駆けて世に出たという事なのか??
ハイウェイスターは1987年8月7日発売。同じ開発元であるスクウェアのとびだせ大作戦、こちらは更に早い1987年3月12日。
しかしとびだせ大作戦も3D対応ではあるものの、赤青メガネを使ったアナグリフ方式の立体映像なので別物と考えた方が良さそうだ。
対して夢工場'87は7月18日開幕。という事で日本初という触れ込みは間違っていない。
とびだせ大作戦 | ソリドニア | ハイウェイスター | |
---|---|---|---|
リリース日 | 1987年3月12日 | 1987年7月18日 | 1987年8月7日 |
使用機材 | とびだせめがね | ファミコン3Dシステム? | ファミコン3Dシステム |
方式 | アナグリフ | 液晶シャッター | 液晶シャッター |
念を押すと、マスターシステム用の3Dグラス対応ソフト発売はもう少し後のタイミングだ。
以上、ここまでは独りでお気楽に調査していたものの。。
これはただ事ではないと思い、すぐ仲間に連絡。急遽調査チームが組まれ、あーでもないこーでもないと深夜まで議論が続くのだった。
次回は謎のファミコンソフト・ソリドニア 推理編
今回は調査を始めるきっかけまでで紙面を使い切ってしまいましたが、次回からはいよいよ調査と考察に移ります。
いちおう現段階では調査が終わりひとつの結論が出ていますが、何を調べたのか?どう考えたのか?費用はいくら使ったのか??を克明に記録していきたいと思いますので、最後までもう少しお付き合いを。
おまけ:夢工場'87のうわさ
夢工場'87の開催期間は7月18日〜8月30日の計44日間。東京と大阪の2会場で同時開催された。後のお台場〇〇シリーズの先駆けとなるお祭りイベントだったらしい。
会場は4館に分かれており、その建物内部に複数のパビリオンが入っている。パビリオン内ではそのテーマに沿ったブースが出ていた。
ソリドニアは魔法のランプ館内、NISSANスーパーゲームZというパビリオンで出展されたもののようだ。