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オールナイトニッポンスーパーマリオブラザーズの新発見 2022/3/29版

f:id:bigafrodogg:20191104174651j:plain過去のメルカリより

オールナイトニッポンスーパーマリオブラザーズ。一般的には1986年12月に配布された非売品(抽選販売もあり?)とされているが、ネット上でも情報が錯綜、噂だけが一人歩きし高値更新を続ける人気ソフト。そんな状況を打破するべく調査をしているが、ある程度の新発見があったので中間報告をしたいと思う。とは言えまだまだ分からない事も多いので全てが解決した訳ではない。

本記事は調査記録も兼ねているので引用が多めになっている。★印の見出しが付いているところで要点を書いているので、概要だけ知りたい方はそこだけ拾い読みして頂いても構わない。

目次 

調査協力・資料提供(50音順)

・阿部@研究所 (@miyuki_lab)さん 中島みゆき研究所
・gponysさん 箱の隅っこゲーム資料
・セーラーkozy (@sweets_kozy)さん
日本ビデオゲーム考古学会
・らぐたろう (@RagRetro)さん

★ ネットでの認識

  • 非売品(プレゼント品)。抽選販売あり?
  • プレゼントとして3000本
  • 2回ほどニッポン放送数量限定販売。3500円
  • 通販の価格は3500円と2600円の説あり
  • 1986年12月12日発売

ネットを検索した限りではこんな感じで出てくるが、割とフワフワとした情報でいろんな説があるようだ。決定打となる1次ソースが見当たらない。オールナイトニッポンは深夜ラジオ番組のため、当時の放送を録音したカセットテープはほとんど残っていないのが原因だろう。当時のゲーム雑誌はというと、ソフトの入手方法はラジオを聞いてね!という案内(番組への誘導)だったため、あまり詳しい情報が書かれていない。こうした背景から、当時手に入れた人、ラジオを聞いた人の記憶や雑誌記事が合わさり半ば都市伝説として語り継がれているように見える。まだ隠された真実が存在する余地があるのだ。

キーワードを頼りに

非売品、3000本、抽選販売、ニッポン放送で販売、2600円、3500円、12月12日発売

火のないところに煙は立たないというが、この辺りのキーワードは実際にどこかで出てきた言葉だろう。考えられるのはラジオ放送と雑誌記事。まずは比較的アクセスしやすいゲーム雑誌から調査を開始

ユーゲー

オールナイトニッポン スーパーマリオブラザーズ

発売日:不明(86年にプレゼントされた)

ユーズド・ゲームズ 1997 Vol.5

 

以下、出典の雑誌は発売日を併記しているが、表紙に書かれている「発行日」とは違うので注意されたい

ファミマガ

1986/12/19発売号にて「オールナイトニッポン版のマリオが誕生したよ!」という見出しで特集を組んでいる。

ぜひ挑戦してみたいというキミ!まずはオールナイトニッポンを聞いてみてほしい。毎日番組中で、このゲームの紹介をしているんだよ。どうすれば、プレゼントの応募ができるのかは、番組を聞かないと教えてもらえないよ。

ただし、プレゼント以外にも手に入れるチャンスがあるそうだ。それは残念ながら秘密!! 詳しいことは、番組をよく聞くか、ニッポン放送に問い合わせてね。

ファミリーコンピュータマガジン 1987 No.1 (1986/12/19 金曜発売) P62

また、同じ号でファミマガ読者向けに20名プレゼントを行っていた。1987/1/15締切

 

ファミ通

1986/11/28発売 ファミ通 No.11 のファミ・バカコーナーでは 10/1 放送のオールナイトニッポン誕生20周年記念パーティーに触れていたが、オールナイトニッポン スーパーマリオブラザーズには言及なし。

ところで、来たる12月4日、午前1時からの放送は、必ず聞いていただきたい。なぜか?すごいプレゼント企画があるんですよ、実は。

12月4日

を、お忘れなく、では、今回はこの辺でー。

ファミコン通信 1986 No.13 (1986/11/28 金曜発売)  P79 ファミ・バカコーナー

12月4日(水) 小泉今日子オールナイトニッポンでプレゼント企画?

2号先の1987 No.1・2合併号で12/4放送にてオールナイトニッポン スーパーマリオブラザーズのテストプレイが行われたとあるが、ラジオでのプレゼントには言及なし。

小泉今日子オールナイトニッポン内ファミ・バカコーナーの誌上実況中継です。

〜 中略 〜

先号で詳しく説明したところの、『オールナイトニッポン スーパーマリオブラザーズ』のテストプレイに、田尻プロは挑戦しました。

ファミコン通信 1987 No.1・2合併号 (1986/12/26 金曜発売) P86 ファミ・バカコーナー

1号戻って、ファミコン通信 1986 No.14(1986/12/12 金曜発売)P100~103にてオールナイトニッポン スーパーマリオブラザーズの詳細が特集される。入手方法はラジオを聴いてくださいとの事。また、ファミ通読者向けに20名プレゼントを行っている。締切は12/25(木)、当選発表は87年4号のファミ・バカコーナーにて

オールナイトニッポンのスタッフ+リスナーで作られた、スーパーマリオ攻略ビデオ "マリオの大冒険" を生み出したのでした---というのが、'86年4月のこと。実は、その時点から、スタッフの間では、「これだけ生活に入り込んできたマリオとオールナイトニッポンを合体させるわけには、いかないのかなあ?」という声が聞こえるようになりました。そして同年10月1日には、オールナイトニッポンが放送開始以来20周年を迎えることだし

ファミコン通信 1986 No.14(1986/12/12 金曜発売)P100~103 ファミ・バカコーナー

そしてプレゼントの当選発表。ファミ通でのプレゼント20本に対して応募が3万

オールナイトニッポン スーパーマリオブラザーズ プレゼント当選者発表

ゲーッ、応募総数3万余通。当選された方、おめでとう。今年は、ツイてますよ、きっと。

ファミコン通信 1987 No.4 (1987/2/6 金曜発売) P95 ファミ・バカコーナー最終回

以上のようにゲーム誌では1986年12月中旬になって初めて言及されている。12/4のオールナイトニッポンが情報の初出、雑誌はその後追いで特集を組んだという事だろうか。先に引用したファミ通No.14では4月ごろから企画が立ち上がったように書いているが、12月までの8ヶ月間沈黙していたことになる。

★ ゲーム雑誌まとめ

オールナイトニッポン スーパーマリオブラザーズ情報の初出は12/4 小泉今日子オールナイトニッポン ファミ・バカコーナー?それに続くかたちでゲーム誌が特集を掲載。雑誌読者用に数十本のプレゼントあり。当選者には2月以降に届いたと思われる。

ファミ通 1986 No.13では12/4日のオールナイトニッポンでプレゼント企画があるとアナウンスしていたが、実際にプレゼントがあったのかは不明。

ラジオの調査協力をして頂く(中島みゆき)

さすがにこの頃になると、雑誌を調べて疲れているしラジオをじっと聴くのは体力の限界(笑) このタイミングでkozyさんから協力のお申し出を頂いた。

 

kozyさんにオールナイトニッポンを聴いて頂いたり、中島みゆき研究所の阿部さんに質問して頂いたり

 

 

なんと、そのものズバリの情報をお持ちで、しかも予想外の内容。12/15放送の告知はプレゼントではなく限定2,000名の抽選販売だった。

 

 

さらに阿部@研究所さんから雑誌記事を見せて頂くことができた

 

 

この記事には「限定3千本がたちまち売り切れ」と書いてある。先の2千本が抽選販売で残り千本がニッポン放送での直販だろうか?

紹介して頂いた記事は切り抜きで、どの雑誌なのかは分からないとの事。挿絵の「うおりゃー大橋」先生繋がりの雑誌を調べるも手掛かり無し。

  • 中学コース 各学年 1986/12 ~ 1987/6
  • 高校Vコース 各学年 1986/12 ~ 1987/6
  • 明星 1986/12 ~ 1987/6
  • 小学◯年生 各学年 1986/12 ~ 1987/6

上記雑誌を調べたが全滅。

とんねるずオールナイトニッポン

この日はさすがに3週連続で図書館に通い雑誌のページをひたすらめくる作業に疲れていた。図書館には行く気がしない。なので自宅で爪を切りながら、いちど聴いた放送を再度聴き直していた。前回はスキップしたり早送りしたりで聞き逃しがあったかもしれないからだ。阿部@研究所さんのお陰で12月の第3週に的を絞れたのが大きい。ちょうどその週の12/16放送、とんねるずオールナイトニッポンをダラダラと聴く。

ノリ: オールナイトニッポンのなんとですね、パーソナリティーが登場するスーパーマリオのですね、ディスクが出来たと。これ聞いてました?

タカ: 聞いてません

ノリ: ね。出来たんですね。

ノリ: このディスクが欲しいヤツはですね、往復はがきに住所氏名年齢電話番号と、「オールナイトニッポン スーパーマリオ希望」と書いてニッポン放送ミュージックセンター、スーパーマリオ係まで、12月20日消印までが有効です。当選者は返信ハガキが届き次第、現金書留で2600円と送り賃400円を送って頂きたい。

12月20日よりですね、ニッポン放送のミュージックセンター窓口でも売っているということなんで。

とんねるずオールナイトニッポン 1986/12/16(火)

ここで新情報。12/20にニッポン放送で直販!とんねるずはこの日初めて完成を知ったというのも聞き逃せない。

オールナイトニッポンまとめ

リスナーへのプレゼントはあったのだろうか?
発売日は?

ここまでで冒頭にも挙げた以下のキーワードはいくらか回収できた。

非売品、3000本、抽選販売、ニッポン放送で販売、2600円、3500円、12月12日発売

12/20応募締め切りの抽選販売(2600円)2000本というのは動かしようのない事実。

だが、3000本というのは残り1000本を別の機会に抽選販売したかもしれないし、直販の数かも知れない。3500円というのも同様、別の機会の販売価格の可能性はある。12/12発売という情報は得られなかった代わりに12/20の直販が現時点で最速の発売日と言って良いかも知れない。

ということで、非売品・3000本・3500円というのは宙に浮いたままだ。とりわけ非売品というのは、あるとすれば12/4の放送か1月以降だろうか。現時点ではプレゼントのプの字も無い。1月以降としたのは以下の理由から

12月25日と12月31日は特別番組でオールナイトニッポンがお休み

〜 中略 〜

12月18日の放送、これが実質的に'86年最後の放送となったわけです。

ファミコン通信 1987 No.3 (1987/1/23 金曜発売) P78, 79 ファミ・バカコーナー

gponysさんのウェブサイトに以下の記述があり、やはり追加で調査をしなければと思う次第。

中島みゆきオールナイトニッポン』の番組内で面白い内容の投稿はがきを書けた人(放送で採用された人?)はソフトをプレゼントされ、 そうでなかった場合は抽選で購入権が当たるものだったようです。なお通販の価格は3500円と2600円の説あり。 通販は2回あったという話もある

箱の隅っこゲーム資料 ファミコンディスクシステム資料集

★ 確定事項

  • 12/15 中島みゆき、12/16 とんねるずの放送で告知あり。この週は土曜日まで毎日告知があった可能性
  • 上記告知の内容: 抽選で2,000名に販売。12月20日消印有効。往復はがきに住所氏名年齢電話番号と「オールナイトニッポン スーパーマリオ希望」と書いてニッポン放送ミュージックセンター・スーパーマリオ係まで。当選者はディスク: 2,600円 / 送料: 400円の計3,000円を現金書留で送る
  • 12月20日よりニッポン放送のミュージックセンター窓口でも販売
  • 抽選販売、直販の事実が明確になったので「非売品という位置付けではなくなった」。特殊ルート限定販売 & (要調査)プレゼント品といったところだろうか
  • ファミ通で20本、ファミマガで20本をプレゼント(販売数に対して数が少なく、非売品の根拠とするには弱い)

※ これ以外の情報は不確定であり、リスナーへのプレゼントが有ったのかという情報すら今回は見つからなかった

★ 要調査事項

さいごに

やはりというか、本腰を入れて調査したものの解決には至らなかった。オールナイトニッポンの録音テープが残っていればすぐに解決するのかも知れないが、今回は中島みゆきとんねるずの放送のごく一部しか確認できなかった。

マスメディアに頼りたいところではあるが、ニッポン放送アーカイブにアクセスする手立ては無いし、一般開放されている放送ライブラリーにはほとんど置いていないようだ。もう「探偵ナイトスクープ」か「なんでも鑑定団」にお願いするしかない(笑

筆者のような素人にできる事と言えば、ゲーム雑誌、少年少女向けの雑誌全般、明星のような芸能誌、ラジオパラダイス・ラジオマガジン・オリコンWeeklyあたりを総当たりで読み漁るくらいだろうか。

とにかくある程度の方向性は出たのでぼちぼち再開する予定ではあるが、kozyさんや阿部@研究所さんの御助力なくして今回の進展は無く、もはや一人で手に負えるテーマではない。なのでこの調査が少しでも多くの方の目に留まり、新たな情報へ繋がることを祈りつつ、中間報告とさせて頂いた。